MENU

【介護職向け】介護連絡ノートの書き方と具体例|現場で役立つ記入のコツとポイント

介護の現場では、情報の伝達ミスがトラブルや事故につながることも。

介護連絡ノートは、チーム内での大切な情報共有ツールです。

ノートを正しく、分かりやすく書くことができれば、ケアの質が格段にアップ。

本記事では、介護連絡ノートを適切に書くための基本ルールから、すぐに使える記入例、チームでの活用法までを丁寧に解説します!

もくじ-見たい場所を選択

介護連絡ノートの正しい書き方とは?現場で役立つ基本の記入ルール

介護連絡ノートを書くうえで守るべき基本的なルールを紹介します。

主観ではなく事実を書く

介護連絡ノートに書く内容は、できる限り事実に基づいて記述しましょう。

「〜と思う」「〜らしい」といった曖昧な表現は避け、見たこと・聞いたことを正確に書くことが大切です。

「元気そうだった」の場合

「朝食を全量召し上がり、会話もはっきりされていました」と記録

客観的な情報は、他の職員との連携や利用者の状態確認に役立ちます。

誰が読んでも分かる表現を使う

交代勤務の多い介護の現場では、職員が変わってもスムーズに情報を共有できる記録が求められます。

専門用語や略語を多用すると、経験の浅い職員や他職種のスタッフには伝わらないことも。

文章は簡潔かつ明確に、読み手を意識して書くことが基本です。

「ナースコール多用」の場合

「午前中に4回ナースコールがありました」と書く

状況がより伝わりやすくなります。

5W1Hを意識して記入する

  • いつ(When)
  • どこで(Where)
  • 誰が(Who)
  • 何を(What)
  • なぜ(Why)
  • どのように(How)

という5W1Hを意識すると、伝わる記録が書けます。

「転倒あり」の場合

「11時ごろ、食堂にて、〇〇様が立ち上がろうとした際に転倒されました。幸い、外傷はありませんでした」と記載

時間・場所・人物・状況などを具体的に記録することで、正確な引き継ぎが可能に。

情報が整理され、チーム内の連携が取りやすくなる効果もあります。

略語や専門用語の多用を避ける

介護の現場では独自の略語や用語が使われることがありますが、連絡ノートではできるだけ避けましょう。

略語の意味が分からないと、他の職員が誤解してしまう恐れがあります。

専門用語を使う場合は、簡単な補足説明を加えることがコツ。

「ADL低下」の場合

「トイレ介助にいつもより時間がかかりました」と記録

具体的に表現すると伝わりやすくなります。

共通のルールを確認しやすい場所に共有しておくのもいいね!

ネガティブな表現は避け、丁寧な言葉遣いを心がける

利用者やご家族もノートを見る可能性があるため、表現には十分配慮が必要です。

否定的な言い回しや厳しい表現は避け、柔らかく丁寧な言葉を選びましょう。

「わがままだった」と感じた場合

「ご本人のご希望を強く主張されました」といった表現にする

表現一つで、印象が大きく変わります。

記録は事実を正確に伝えつつ、相手への敬意を忘れない姿勢が大切です。

介護連絡ノートに実際に使える記入例と表現の工夫

現場ですぐに使える記入例や、読みやすく伝わりやすい表現の工夫を紹介します。

「朝食を一口も口にされませんでした」など具体的に書く

抽象的な表現は情報がぼやけてしまいます。

「ご飯を食べなかった」とだけ書くと、量なのか、時間なのか、何を食べなかったのかが分かりません。

「朝食のご飯・味噌汁ともに手をつけられませんでした」といった書き方をすると、食事状況が明確に。

次の職員が適切に対応しやすくなります。

「穏やかに過ごされました」などポジティブな表現を使う

利用者の状態が安定していた日は、肯定的に表現しましょう。

「特に問題なし」といった記録よりも、「終日、穏やかに過ごされ、笑顔も見られました」のほうが状況がよく伝わります。

ポジティブな記述は、利用者本人の安心感にも。

日々の小さな変化にも目を向けて記録すると、チームのモチベーションにもつながります。

「〇〇様より〜とのお話がありました」など利用者の言動を主語にする

記録を書くときには、誰の発言・行動かを明確にすることが重要。

「散歩を希望されていた」ではなく、「〇〇様より『外の空気を吸いたい』とのお話がありました」といった書き方を意識しましょう。

利用者の思いや意志が伝わる記録は、尊重されていることがわかる表現になります。

記録を読む側にも、状況の背景がより具体的に伝わりますよ。

介助内容は動作を具体的に記述する(例:「歩行時に支えながらトイレ誘導」)

「介助あり」では、どのようなサポートをしたのかが分かりません。

「15時ごろ、トイレまで歩行介助(右側を支えて誘導)」といった表現であれば、動作が具体的に伝わります。

どの程度の介助が必要だったのかが明確になれば次のケアに活かせ、介護の質向上につながりますね。

事実と主観を分けて記入する(例:「〜と話されていました(職員主観)」

どうしても主観的な印象を書かなければならないときは、事実と明確に区別しましょう。

「少し不機嫌そうだった」だけでは、事実なのか主観なのか分かりません。

「午前中は口数が少なく、表情も硬かった様子でした(職員主観)」と記載すると、読者も受け取り方を調整できます。

こうした書き分けは、記録の信頼性を高めるために欠かせません。

介護連絡ノートをスムーズに書くためのコツとポイント

日々の業務が忙しい中でも、効率よくノートを書くための工夫を紹介します。

その都度メモを取る習慣をつける

出来事が起こったタイミングで短くメモを残しておくと、あとで詳細に記録する際に役立ちます。

記憶に頼ると抜けやミスが生じやすいため、リアルタイムの記録が効果的。

ポケットノートやスマホのメモ機能を活用するのもおすすめです。

短時間で記録を終えるためにも、こまめなメモ習慣が大切!

定型文や記入テンプレートを活用する

毎回一から文章を考えると時間がかかり、時間のロスに。

あらかじめよく使うフレーズや書き方をテンプレート化しておくと、スムーズに記入できます。

「〇〇時:食事全量摂取/会話良好」
「〇〇時:排泄誘導あり(歩行介助)」

など、定型化することで書き漏れも減ります

施設全体で共通テンプレートを作るのもおすすめ!

チームで記入ルールを統一しておく

記録のルールが統一されていないと、内容にばらつきが出て読みづらくなります。

誰が記入しても一定の品質になるよう、チームで共通の記入方針を決めておきましょう。

  • 記入の順序
  • 言葉の使い方

など、具体的に決めておくと効果的です。

ルールは定期的に見直して、使いやすくしていこう!

業務終了前に記録時間を確保する

最後の業務を終えてから慌てて記録するのでは、ミスや記憶違いが起こるリスクがあります。

あらかじめ記録時間を予定に組み込み、業務の一環として取り組むことが大切です。

時間に余裕があれば、落ち着いて丁寧な記録ができるように。

職員全体で「記録の質を高める意識」を持てるとベスト!

スマホ・タブレット対応の介護記録アプリを活用する

紙のノートに比べ、介護記録アプリは入力や検索がスムーズに行えます。

施設内で導入されている場合は、積極的に活用して記録業務を効率化しましょう。

音声入力やテンプレート機能を備えたアプリもあり、記録の負担を減らせます。

リアルタイムに情報の共有ができるね

介護チーム全体で連絡ノートを有効活用する方法

連絡ノートを個人の記録にとどめずチーム全体で活かすことで、より質の高いケアが実現できます。

引き継ぎ時にノートを全員で確認する習慣をつける

勤務交代の際にノートを確認し合う習慣があると、情報の伝達ミスを防げます。

記録内容を声に出して共有することで、チームの連携も強化

忙しい中でも必ず目を通す時間を設けるようにしましょう。

ノートが「読むだけ」のツールにならないようにだね

申し送り内容と連絡ノートを連動させる

口頭での申し送りとノートの内容がずれていると、誤解やトラブルの原因になります。

申し送りで話した内容をノートにも反映させ、記録として残すことが基本です。

重要な情報はダブルチェックし、確実に共有されるようにしましょう。

ノートと口頭の連携で、確実な情報伝達が実現!

重要な情報には付箋やマーカーで強調する

多数の記録の中でも、特に重要な情報は目立つように工夫しましょう。

「服薬拒否」
「転倒」
「ご家族との面談」

などは、付箋や色つきマーカーで強調するのが効果的。

視覚的に目立たせることで、読み飛ばしを防げます。

同じルールで強調表示すると情報共有の精度が高まる!

ノートの保管場所と記入時間を明確にする

「どこにあるのか分からない」「記入タイミングがバラバラ」という状況では、記録の効果が半減

ノートの置き場所と、いつ書くのかを全員で決めておきましょう。

ルールが決まっていれば、新人職員も迷わず記録に参加できます。

共有しやすい環境づくりが大切だね

多職種(看護師・リハビリ・ケアマネなど)との共有ルールを決めておく

介護は多職種連携が必要な仕事。

看護師、理学療法士、ケアマネジャーなどとも情報共有が求められます。

どの職種がどの情報を見る・書くのかといったルールを明確にしましょう。

不要な情報の混在を防ぎ、必要な情報がすぐに伝わる環境が整います。

定期的にルールを見直し、現場のニーズに合わせて調整しよう〜

まとめ|介護連絡ノートを活用して質の高いケアにつなげよう

介護連絡ノートは、ただの記録帳ではありません。情報共有・事故防止・ケアの質向上と、多くの役割を担う大切なツールです。

誰が読んでも分かりやすく、事実に基づいた丁寧な記録を心がけることで、チーム全体の連携がスムーズになります。

紹介した記入例やコツを参考に、あなたの職場でも効果的に活用してみてください。

毎日の記録が、より良い介護の第一歩になります。

シェアをよろしくお願いします!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

地域密着型デイサービスを運営している株式会社OTOKAの「かいごスマイルフォーラム編集部」です。介護に関する複雑な情報や体験談(一次情報)をわかりやすい形でお届けします。

コメント

コメントする

CAPTCHA


もくじ-見たい場所を選択